こちらの記事では、犬の認知症について解説しています。どのような症状が見られるのかという点や原因、予防法に加えて、認知症を発症した場合の注意点などについてまとめていますので、犬と一緒に暮らしている方はぜひ参考にしてみてください。
犬の認知症は、12歳を過ぎたあたりから発生率が高くなるといわれています。認知症を発症した場合、認知力が低下することによって行動の変化が見られるようになります。一般的に行動の変化は進行性となっているため、徐々にさまざまな行動の変化が起こるようになってきます。
ただし、認知症を発症して症状が現れてきたとしても、飼い主は高齢になったことで活動量が落ちた、耳が遠くなるなどで反応が鈍くなったと感じてしまうこともあるようです。もし認知症の場合には治療によって進行の抑制が期待できるため、気になる症状が見られる場合には、できるだけ早いタイミングで病院を受診することが大切といえます。
犬の認知症はさまざまな症状が見られますが、典型的な症状として「徘徊」があります。これは、自分の居場所がわからなくなってしまうことで起こる症状であり、同じ場所を回るようにぐるぐると歩いたり、どうやっても通れない幅の道を通ろうとして動けなくなる場合もあります。
そのほかにも、食べ物の好みが急に変わる、ご飯を食べたばかりなのにすぐにご飯を食べたがる、飼い主の呼びかけに反応しない、トイレの失敗が増える、昼夜逆転の生活になる、何もないところを見続けるなど、行動に変化が見られることがありますし、性格が変化することもあります。
このような症状が見られるようになった場合には、認知症の疑いがあるため病院を受診してみることがおすすめです。
犬の認知症の原因は今の所はっきりとわかっていません。ただ、神経伝達物質が減少する、脳の実質的変化などが確認されています。
犬の認知症を予防する方法としては、下記のような方法が挙げられています。
認知症を予防する方法として、食事に気を使うという方法があります。段々と犬が歳をとってきたら、年齢に応じたシニアフードを食事に取り入れるようにしましょう。
特に認知症を予防するために与えたい栄養素としては、EPAやDHA、ビタミンEなどが挙げられています。このような抗酸化作用や抗炎症作用が期待できる成分が含まれているサプリメントを取り入れることにより、脳の老化を穏やかにすると考えられています。
脳を刺激する遊びを行い、認知症予防を行う方法もあります。例えば、「待て」「お座り」などを1日に5分ほど、3回くらいを目安に行ってみてください。いつも同じコマンドを繰り返すのではなく、新しいコマンドに挑戦するのも良いでしょう。また、犬用の知育玩具も市販されていますので、このようなおもちゃを使うのもおすすめです。
規則正しい生活を送るとともに、運動を行っていくことも大切です。脳への刺激を与えて老化の進行を遅らせる、といった意味でも適度な運動を行うようにしましょう。年齢が上がると共に散歩に行きたがらなくなることもありますが、足腰に痛みが出ていないようであれば、可能な限り毎日散歩を続けるのが望ましいといえます。
散歩するコースを変えてみる、散歩の途中でボール遊びなどをしてみるのもおすすめです。また、ドッグランなどで他の人や犬と触れ合うことでも刺激を与えられます。もし足腰が弱くなって外にあまり出られない場合には、室内で運動できるように工夫してみると良いでしょう。
いくら注意していたとしても、認知症を発症してしまうこともあります。その場合、どのような点に注意が必要なのでしょうか。ここでは、いくつかの注意点についてご紹介していきますので、参考にしてみてください。
いつも散歩している道だったとしても、認知症の犬の場合は今どこにいるのかがわからなくなってしまうこともあります。迷子にならないように、散歩をする場合にはリードが外れないように注意してください。また、万が一はぐれてしまった場合の対策として、首輪に迷子札をつけておくほか、マイクロチップの挿入を検討するのもひとつの方法といえます。
もし認知症を発症してしまった場合、食事でその進行を食い止めるのは難しいといえます。しかし、症状の進行を和らげる効果が期待できることもあるといわれています。EPAやDHA、ビタミンEなどが効果的である可能性があると考えられていますので、病院で相談した上で日々の食事に取り入れていくと良いでしょう。
認知症を発症すると、徘徊の症状が出る場合もあります。そのため、徘徊している間に狭いところに入り込んでしまったり、家具などに頭をぶつけたりしないような環境づくりを行うことも大切です。例えば、円状のサークルなどを設置してその中で過ごすようにすると、徘徊中の危険を減らせます。
また、排泄を失敗することが増えてきた場合には、犬用のおむつの使用を検討します。使用する場合には、短い時間から段々と着用することに慣れていくと良いでしょう。
病院を受診して、認知症の症状に対処するための薬を処方してもらう、という方法もあります。また、昼夜逆転や夜泣きの症状が見られる場合には、睡眠導入剤や抗不安薬を処方してもらうことによって症状が和らぐケースもあるようです。
犬の認知症について解説してきました。もし、気になる症状がある場合にはまずは病院を受診することが大切です。その上で、できるだけ脳の老化をできるだけ緩やかにして、快適に生活できるような生活環境を整えてあげましょう。
また、認知症に限らず一緒に生活している犬に何かあった場合には病院にかかることになりますが、そのような時に備えて早めにペット保険に加入しておくことがおすすめです。ペット保険に加入しておけば、大切なペットが病気や怪我をした場合にも気兼ねなく病院に連れていけるでしょう。
ニッチトップのマーケティングと海外人材事業を軸にするZenken(ゼンケン)株式会社が制作・運営を行っています。
この「わんにゃほ〜」は、ペット保険の加入に悩む飼い主さんのために、保険のプロと獣医という、違う立場の専門家の意見をまとめ、飼い主さんたちが納得して判断ができるようなメディアを目指して制作いたしました。
少しでもみなさんの力になれることを願っています。